【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

愛媛県砥部町大南1062

砥部小学校前の原池

愛媛県の中予地方にある砥部町の心霊スポットとして非常に有名なのが、砥部小学校前の原池だ。ここは地元の人間ならば知らない人はいないと言われるほどの心霊スポットで、全国的にも知られている。この50年で32人の人がここで溺死していると言われる。池そのものは大きくなく、住宅街の中にある。噂としては、見知らぬ人に声をかけられ、気がつくと池の中にいる、池の中で古い格好をした何人もの男女を見た、などと言われている。近くには地蔵や忠霊塔が建てられている。またこの池の近くには墓地もあり、この辺り一帯が心霊スポットになっている。

なぜこれほどの溺死者が出るのかは、その地形や池の特徴などからは説明できないという。やはり霊的な力が強く影響を与えているそうだ。また、子どもは大人よりも無邪気であるため、霊の力に引きつけられやすい。そのため小学校前にあるという立地の悪さから、多くの子どもがこの池の霊に誘われて溺れ、またその子どもが新たな霊となって次の犠牲者を巻き込んでいくということになっている。

砥部小学校前の原池での体験談には以下のようなものがある。ある男性は小学生時代、ここの小学校へ通っており、いつも学校帰りは友達と遊びながら帰っていた。しかし、この原池は何人もの人が溺死したという噂を聞いていたため、誰も近寄ろうとしなかった。あるとき、10人ほどで遊びながら帰っていると、その内の一人のAの姿が急に見えなくなった。人数も多かったため誰も気に留めず、男性も帰ったのかな?と思ってすぐに忘れていたそうだ。学校を出て数分したときに、学校に忘れ物をしたことに男性は気がついた。まだ学校の近くにいたため、学校に戻ろうと走っていく途中、先ほど帰ったと思っていたAが原池の前に立っていることに気がついた。こんなところで何をやっているんだ?と思ったが、そのまま通り過ぎ、忘れ物をとって学校を出た。もう一度先ほどの原池の方を見るとAはどこかへ行ってしまっていた。今度こそ帰ったという可能性もあるが、もしかしたら、という予感があり、池に近づいてのぞいてみるとAがちょうど池の中に沈んでいくところだった。やばい!と思った男性は学校に戻って教師を呼び、教師は警察を呼んで池に入って救出に向かった。幸いAは死ぬ前に助けられて一命を取り戻したが、その後の事情徴収でわけの分からないことを言っていたそうだ。

Aによると、みんなで遊んでいるときにふと池の方を見ると、池のほとりに母親が立っているのが見えたそうだ。その母親はこちらに向かっておいでおいでとしており、なぜそんなところにいるのか疑問も持たずにそのまま母親の方向にいったそうだ。すると母親はAの手を引いて池の中へと進んでいった。Aはなぜかそれに逆らえず、そのままついていって、気付いたら病院で目を覚ましたそうだ。

不思議なのは、彼の母親は生まれてすぐのころに離婚してそれ以来音信不通で、行きているか死んでいるかも分かっていないということだ。その母親がなぜ彼の前に現れたように見えたのか、なぜ彼はついていってしまったのか、謎は残るが、ここでは同じような事件が何度も起こっているため、警察もそれ以上追究しなかったそうだ。彼は死ななかっただけ、まだ良かった方だがここではこれまでに何十人もの子どもが溺死している。なぜ、いつからこれほどに霊力の高いスポットになってしまったのかは分からない。これ以上犠牲者が出ないことを祈るばかりだ。