ホラー映画を語る上で外してはならないのが「ハロウィン」。
監督はジョン・カーペンター、主演がジェイミー・リー・カーティス、1978年の第1作公開以降、8シリーズまであります。
「ハロウィン」は「13日の金曜日」の類似作品とみられがちですが、実は「ハロウィン」の方が本家本元です。ちなみに「13日の金曜日」は2年後の1980年公開です。
たまに、ホラー映画とスプラッター映画の境界線をどこで引くかという話になりますが、ストーリー性での線引きと流血量を挙げる人が多く、この意見には賛同します。その点では元祖である「ハロウィン」には流血シーンはあまりなく、少なくともシリーズを通しても第一作目はホラー映画の分野で評価してもよいでしょう。
ストーリーは、6歳のマイケル・マイヤーズがハロウィンの日に実姉を殺害、措置入院となりますが、彼の中には非常に危険な凶暴性があり、姉の殺害で目覚めてしまうことがきっかけとなり、連続殺人(サイコキラー)へと発展していきます。
成長したマイケル・マイヤーズはハロウィンの日にブギーマンという白塗りのゴムマスクをかぶって犯行を重ねますが、このゴムマスクが強烈にコワイのです。初めてこの映画を観たのは、テレビのチャンネルをザッピングしていた時に放送していたものでしたが、途中から観てもこのゴムマスクが強烈すぎて、鳥肌が立ちました。
主人公が立ち向かっても、ゆら~っと上半身が起き上がり、ゆっくりと歩いてくる恐怖。ゾンビやジェイソンとは違う、追いかけるよりも後をつけてくる感じが斬新でした。ブギーマンが建物から落ちて「やっつけた!」と覗き込んだ時の、ブギーマンの姿がなかった絶望感ときたら……。
ホラー映画独特の、シリーズを重ねるごとに初期設定からどんどん外れていく展開も、「ハロウィン」にはしっかりとしたバックボーンがありました。むろん、シリーズ3作目はとんでもなく脱線しましたが、「ハロウィンにはブギーマン」という新しい恐怖を植え付けたのは本作品の功績です。
おすすめ度は、低予算ながらも後世のホラー映画に大きな影響を与えたことを加味しての評価です。
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一度だけ見ましたが、マイケル・マイヤーズの名は私の中で「関わりたくない殺人鬼キャラ」トップスリーに入っております。
ジェイソンやチャッキーやフレディも十分すぎるほど怖いんですが、何とか対処の仕様がある(倒し方や逃げ方、戦い方がわかっている)のに、ブギーマンはただただ死なないという。
これって、一番厄介ですよね。
私も落ちたはずのブギーマンの死体が無い!ってシーンでは同じ気持ちを味わいました。
ぼくも見てみたくなりました
こんにちは。はじめまして、車猫次郎と申します。
私も幼い時にこの映画を見て、かなりの衝撃を受け、いまだにトラウマになっております。
特に、あのブギーマンのマスク。真っ白で表情がなく、感情が全く見えないのがとにかく怖い。
横溝正史作の犬神家の一族で助清が被っていたものも、あれと同じようなマスクでした。
ハロウィーンは間違いなくホラー映画史に残る、傑作だと思います。