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エルム街の悪夢 目覚めることのない悪夢

「エルム街の悪夢」は、シリーズ化もされている有名な人気ホラー映画です。夢の中から襲ってくる殺人鬼・フレディ・クルーガーは、あまりの怖さに人気キャラになり、「十三日の金曜日」のジェイソンとの対決ものの続編までできてしまったぐらいです。これを見てしまうと、怖くて眠れなくなってしまいそうです。本当に夢に出てきそうなフレディです。物語は、高校生の少女ナンシーが主人公で、彼女が毎晩悪夢を見るのですが、その悪夢の中で殺人鬼が出てきて、恐ろしい顔をしたその男は、鉄のつめでナンシーを襲ってくるのです。ただの悪夢かと思うと、起きてからも、その傷がちゃんと残っています。殺人鬼は夢の中から襲ってくるけれども、殺意と暴力は現実とつながっている、これは現実だ、とナンシーは思うのですが、そのことを誰に話しても信じてもらえません。ナンシーのボーイフレンドも彼女の言うことを信じてくれません。「ただの夢だろう?」と、みんなそう言うのですが、やがて、実際に夢の中で殺人鬼フレディに襲われ、殺されてしまう人間が出てきます。その人がなぜ眠っている間に殺されたのか、誰も説明がつかないのです。夢と現実が交錯し、悪夢が現実を侵し始めます。その夢と現実があいまいになってくるところがとても恐ろしいのです。まるで、いつまでも終わることのない悪夢を見続けているような感じです。そして、フレディからは決して逃れることができない・・・。ラストも、夢か現実かよく分からないところで終わります。後味が悪く、ずっと怖さの残る映画でした。