本年リメイクされた大ヒットオカルトホラー「オーメン」。その第二章”ダミアン”である。
衝撃の真実から数年。悪魔の子ダミアンは中学生になった。まず、朝、おばあさんがカラスを見てビックリして死ぬ。次に、まっかっかな女性新聞記者が、トラックにはねられ死ぬ。さらに、会社の重役がホッケー中に氷にハマって死ぬ。研究者も、毒ガスを吸い込んで死ぬ。医者はエレベーターで胴体まっぷたつで死に、仲良く一緒に育ったお兄さんも、寒くて脳溢血で死ぬ。博士くんは列車の連結器に挟まってプルプル震える。
ようやくダミアンの正体に気づいた養父は、唯一悪魔を殺せるという”メギドの剣”で、ダミアンじゃなく自分が刺し殺され、養母は「だみあーん」と叫びながらガス爆発で焼死する。
するとダミアン、にやっと笑って、ハイおしまい。
なんじゃこれは。
ダミアンが中学生になってキチンと言葉を話すようになり、頭髪の中に埋もれた「666」を見つけ、あ~自分は悪魔なんだ、と認識する以外は、前作をなぞっただけの殺人シーンが延々と続く。
それとなく「ひょっとしてダミアンは悪魔なんじゃないか」という噂話やそういう雰囲気はあるものの、前作のように、せっぱつまって必死にダミアンと戦おう(殺そう)とする者は皆無。最後の最後に登場した待ってましたの”メギドの剣”も、ダミアン退治の道具に使われるまでもなく、養父がつまらんミスで刺されるためにだけ登場する始末。
カタルシスも何にもなく、これといって目新しい何もない、ほんと、なんじゃこりゃな続編なのである。もともとは全部で6作つくる予定だったので、仕方ない面はあるが、これはひどい。セルフコピーというやつで満足して終わってしまっている。
そして、新しい展開、新しい殺しのシーンさまざまな期待を担って最終作「THE FINAL CONFLICT(最後の闘争)」にひきつがれるワケですがこれがまた本作よりもトホホな。こっそり出ている若いランス・ヘンリクセンが救いとなる1本。
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