いい題名だ。美しい夜、残酷な朝。美しい夜、残酷な朝は三人のアジアを代表する監督たちによる短編集。
パク・チャヌク監督による「Cut」、三池崇史監督による「box」、フルーツ・チャン監督による「dumplings」。
どの作品も40分程度であり、共通してダークな空気を漂わせている。
三作品とも監督の色が出ており、違った面白味があるのだが、個人的にはパク・チャヌク監督のCutが一番面白かった。
至極簡単にあらすじを説明すると、異常者によって拷問される妻と、それを目の前で見せられる男の話。この異常者を演じているのがイム・エホニという俳優なのだが、彼の演技が素晴らしい。人間味を見せているくせに感情が読めなくなっている。怖い人とはまさにこんな感じなのだろう。
ただ、残念なことにオチがよくわからない。しかも三作とも全部。
短編だから仕方ないというレベルではなく、本当に意味がわからない。もちろんそれは観客の解釈に依拠する映画として一つの意味を持つのだろうが、三作ともそうだと少し疲れてしまう。見た後に何かしら納得出来る部分を持たしてくれないと鑑賞後がすっきりしないというもんだ。
三作とも途中まで良かっただけに非常に残念なところ。
ん~、監督たちそこまで本気出してないのでしょうかねぇ…。
人の欲や業、夢が軸に卑しくも、哀しく展開します。
好き嫌いがハッキリ別れます。分かりやすく、はっきりした結末の好きな方にはオススメしません
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