神の左手 悪魔の右手 スプラッタ描写

監督は平成ガメラ三部作の金子修介。元々『デビルマン』の那須博之監督が撮る予定だったのが、彼の病死により金子監督が引き継いだ、とのこと。開幕のテロップにも那須博之監督を悼む言葉が綴られてます。いやー、『デビルマン』ってとにかくボロカス叩かれてるじゃないですか。いつか観ないといけないな~とは思ってるんですけどね。彼が本作を撮りきってたらどういう評価になったんだろうな。
物語は原作『黒い絵本』がベース。足の悪い娘モモ(清水萌々子)の為になんか結末が毎回グロい自作の絵本を書いてくれるパパ(田口トモロヲ)がいるんだけど、実はパパほんとにその絵本の通りにおにゃのこを惨殺してるという。で、その謎を主人公のイズミ(渋谷飛鳥)と弟のソウ(小林翼)が追っていく、という流れ。ちなみにソウくんはなんか超能力者です。
冒頭から結構な勢いでスプラッタ描写が炸裂するのですが、一番インパクトが強いのはやはりクライマックスでイズミの体内をぶち破ってソウ君が現れるシーンでしょうか。何かのマカロニホラーで観た気がしますが、タイトルが思い出せないな。
殺されるおにゃのこ達もそこそこ可愛いし、殺人方法もいろいろと趣向を凝らしてあるので、この手のスラッシャー映画が好きならそこそこ満足できるのではないかと。
で、本作の一番の見所はやはり殺人鬼役の田口トモロヲの渾身の演技。ちゃんと楳図かずお先生の漫画に出てくるキャラクターの顔に見える!wオンとオフの切り替えも凄いし、スイッチ入った時の鬼気迫る表情がたまらん。一番強烈なのはやはり、真実を知った娘を殺そうとする前に憤怒の表情で白紙のスケッチブック使って妄想紙芝居するシーン。鳥居みゆきですか。ホント、この映画は彼が全部持ってったと言っても過言ではないかと。