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うずまき 貴重な環境ビデオ

「発狂する唇」に通じるところがある、ナンセンス系の映画。
ビックコミック・スピリッツに載っていた伊藤潤二のホラー(?)マンガが原作。
ヒグチンスキーとかいう監督はおそらく本気でめまいのする映像世界を繰り広げようとしているだろうから、そういった意味ですごい思い切りと手腕だとは思う。
商業映画として、めまいがするようなモノ作って誰が喜ぶんだろうか。
なんて凡人は考えてしまうのだが。
まさにバカと天才は紙一重というやつか。
この映画、「ブレアウィッチ・プロジェクト」みたいに画面が揺れることで物理的な眩暈・不快感を生み出すのではなく、寒すぎる雰囲気を演出することで精神的な眩暈を生み出している。
これは「うずまき」という眩暈を想起させる題材を扱う時点で思いついたのかもしれないが、ここまで寒すぎて眩暈がする世界を映像化したというのも映像作家としての冥利につきることだろう。
日本を代表する曲者俳優が真剣にナンセンスさを演じようとするほど体感温度が低下、
主演のアジア系外国人男子がヘタクソすぎて脱力し筋肉は弛緩状態に。
そんでもって、結構どうでもいいところにCG使ってるという遊び心も買いたいところだが、鑑賞開始後しばらくするとすでに知覚が鈍ってしまっているためそんな余裕はない。
てなかんじで、自宅にいながらにして冬山での遭難が体験できる貴重な環境ビデオです。自転車を2人乗りしているシーンがあって、それが凄ーくイイ。