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映画 鬼婆 戦で息子を失った母と息子の嫁の話。
戦の巻き添えを合わぬように、村からも離れ、畑も出来ない高い葦が永遠に広がる川原の近くで、二人は息子が戻る日を隠れるように待っていた。
食べるもののなく二人は群を離れた侍を見つけては、女手で侍を生き殺しにし、奪った甲冑や刀を売り食い扶持に当てていた。
そんな中で命拾いし戻って来た戦友の「八」は二人に息子の死を伝える。
息子がもはや戻らぬことを知ると、若い嫁と八は、若いもの同士密会し、毎夜愛し合うようになる。しかし女として愛に飢えているのは、母も同様で母は面白くない。
また生活の糧として侍殺しをするには、働きてとして嫁の存在が必要。しかし、このままでは若い八に嫁を取られて出ていかれる。
困った母は、嫁が八に密会する暗い夜道を鬼の面をつけて、民話に出てくるような化け物話のように襲い掛かる。
二度と八に密会しないように、母は嫁に上手く恐怖心を植え付けたが。
困ったことに母の鬼の面は取れなくなってしまう。
日本初のホラー映画としても紹介されることがある本作。
映画縮図でかっぽれをしていた芸子の音羽信子の化けっぷりに驚く。
女としての母の心が面白い。息子を愛し、嫁は手放さず、歳をおっても、若い二人の性に妬み。
もし、この話、母と娘と婿の話であっても、鬼っぷりは表現できそう。女は恐ろしい。最後の顔がキモかった.
鬼婆の仮面の下の顔は、広島も想像させる。