クロユリ団地 純粋に面白くなかった

クロユリ団地に引っ越して来た前田敦子一家。
お隣さんに挨拶に行くが誰もいない。(かしよりをドアノブにかけておくと夜にはなくなってきた。)
クロユリ団地敷地内にある公園に散歩にいくと砂場で1人で遊んでいるミノルと名乗る男の子と友達になる。
前田敦子は看護師志望で専門学校に通う身。
深夜、隣の住人の物音がうるさくて覗いてみる。
隣の住人は老人で、壁を引っ掻いた状態で死んでいた。
老人の部屋を片付けにきた便利屋、成宮寛貴は「死人の時間と生きている人の時間の流れは違うのだからかかわらないようにね」的なアドバイスをする。
そこから前田敦子の周りで不可思議なことがおこりだす。
死んだ老人の幽霊をみたり、家には荷物自体がなくなっていた。
便利屋・成宮に相談すると、知り合いの霊媒師いるから祓ってもらおうか?的な話をする。
すると、なんと前田敦子一家は随分前に事故で亡くなっていて、前田敦子が勝手に都合よく妄想していたのだー!
純粋に面白くなかった。 ミノルという子がクロユリ団地で不憫な事で死んでしまった悪霊なわけ。
んで、前田敦子はとりつかれて、ミノルと遊ばないと殺されちゃうわけ。知り合いの霊媒師はミノルを追いはらう儀式するから部屋の扉あけんなよー、いいか絶対にあけんなよ?いいか絶っ対にだっ!的、どこかのダチョウ的な事をいうわけだが、前田敦子のお目付け役にうってでた成宮がミノルの話術によって扉を開けてしまうんだけど、相当「幼稚な・古臭い」手なわけ。古典的すぎてね。
あの中田監督(代表作・女優霊、リングシリーズ)だから期待したものの、カメラ効果がしょぼかった。ここでも悪い意味での古典的な使い方をしてる気がした。恐怖を煽る描写に役者にカラーライトをあてるとか。肝心のミノルのクライマックスが80年代アメリカホラー的なノリとか。
チャッキーかよっ!的なね。
いやね、団地って設定は抜群にいいと思うの。老朽化して相当雰囲気あるし。他にもカシヨリなくなってたミステリーとか、老人が爪で壁をひっかいていた謎とか、謎をすべて見せないで観る側に想像させるところとか、そういう本編以外の作りこみはホントに素晴らしいと思う。
和製オ―メンをやりたかったのか貞子をやりたかったのか心霊的な恐怖を撮りたかったのか謎解きホラーをやりたかったのかさっぱりわからなかった。でもやっぱり根幹的な恐怖の中心がミノルなら台無しだと思う。しつこいようだがチャッキー的なギャグにしか見えない。一体誰がコレをみて怖がるのだろう?
本編で色んな伏線があるんだけど、多分、その伏線をえがいたサイドストーリーの方が本編より怖くって面白いんだと思う。