こういう、B級心霊モノにありがちで、おれがいつも気に食わないのは・・・・あまりにも設定や展開が「理不尽」なこと。
まさしく「ダメな映画を盛り上げるために簡単に命が捨てられていく」という感じ。
テケテケ・・・・あんな突然理不尽に襲ってきて、しかも一撃で胴体切断する超攻撃力を備えているとか、おかしいでしょ。
こっちは人間、あっちも「元」人間なんだから、こんな極端に戦力差があっていいもんかね。
日本古来の妖怪っていうのは、元来基本的には「脅かす」っていうことがメインなはず。
殺傷系の能力は、そりゃあってもおかしくはないけれど、ここまで極端な物理的攻撃力を持っていることなんかあるわけない。
じわじわ、致命傷にならない傷を与えていくとか、もしくは病気にさせるとか・・・・霊が人を殺せるのは、そういうケースだ。
それにしたって、もっと段階を踏むもんだよ。
特定の条件(厳しめ)を満たすなり、霊の固定テリトリーに足を踏み入れてしまうなり・・・・「発動条件」がちゃんと揃わなかったら、こんなことにはならない。
「歩道橋(しかも全国どこでも)」とか、「振り向く(しかもトラップまで仕掛けて)」とか、「赤いもの(しかも理由こじつけっぽい)」とか、そんなもんじゃ・・せいぜい、「怪我をさせる」くらいが関の山のはずなんだけどねぇ。
後は・・・・被害者とその霊が深い関係を持ってる時、かな。自分を殺した犯人だとか、さ。そういう相手なら、まぁ一撃殺が可能かもしれないけど・・・・無差別は、ねぇ。
そういう、単一の作品だけを盛り上げるために、無茶苦茶な設定をしてしまう軽薄さが、どうしてもいつも引っかかってしまうのよね。
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