劇場で観た時の感想は「ふーん」だったのに、今見ると「凄いブラックジョークとお笑いの要素も含めつつ、最高にロマンチック、変態を極めた変態の純愛ってやっぱプラトニックだよね!」でした。
荷物を運ぶのにレクター博士が刑事にボヤいた「死体のように重いぞ」というセリフとかね。このへんあたりから笑いが止まらなくなった。
顔のない男(こいつも変態)とレクター博士の超変態プラス、インテリジェンスの極致のようなねじくれた会話を聞いていると、腹がよじれるくらい笑える。
これ、コメディかよ!ってツッコミましたよ。趣味が良いのが、凄く良いになってどんどん極まってくと、「悪趣味」に走るしかないんですよね。そこらへんが上手かった。好奇心が超越してるんで、間一髪のシーンでも、豚に食べられて死ぬのもまた一興、とかふざけたこと考えてたんじゃないでしょうか、レクター博士。
しかも最後がアホのようにロマンチック。だってあの状況だったらクラリスの手じゃなくて自分のだよね、っての。純愛っしょ。
飛行機のシーンもブラックが効いていて良い。「羊たち」より良いのでは?
字幕が流れた後のひそひそ声でレクター博士の「ばいばい くらりす」にも笑った。リドリー•スコット、悪ふざけが過ぎてるとしか思えないんだけど、かなり粋なはからい。
あんがい、この監督、これがベスト1なんでは?ファンの100%の人たちは絶対違うと言うだろうけどね。
意外にも愛すべき映画でした。
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