食人族 83年に公開され様々な物議を醸した映画。

ストーリーは、アマゾン上流のグリーン・インフェルノと呼ばれる密林地帯に、未開人を撮りに行った4人のクルーが消息を絶った。捜査に向かった教授は、原住民の襲撃や残虐な儀式などを目の当たりにしながら、ヤマモモ族に接触し、4人の白骨死体の周囲に遺されたフィルムを入手する。そこに映っていたのは、最初は普通にドキュメンタリーを撮っていた4人だが、作品全体に刺激が無い事に気付いたクルー達は何を血迷ったのか番組を盛り上げようと、2つの原住民があたかも争っているかのように見せかける為に、ワラの家に火をつけて燃やし、そこへ原住民を押し込んで殺したり終いには原住民女性を襲って犯し出す。
そんなこんなでやりたい放題なこの非道極まり無い撮影隊を原住民が黙って見過ごすわけが無く、怒りに火がついた彼等は撮影隊を一人ずつ血祭りにあげ陰部切断、はらわたシェイク!等々。
これまたやりたい放題、遂には寄って集って貪り食い始めるのであった。結果、偽ドキュメンタリー撮りに行ったら本当に食べられちゃいました!
という内容が収められていた。試写の後、フィルムは焼却されることになった。
教授は呟いた。
「文明人と野蛮族、本当の食人族はどっちなんだろう…」
上映当時はドキュメンタリーと言われていたそうだけど、まぁ今から見れば串刺し女性は偽物というのはすぐ分かる。何より話の構図や編集が巧みで、誰が見てもフィクションだろう。
しかしそういうことを抜きにしても何だかものすごい迫力に満ちた映画だった。
食人族は偽物でもクルーたちが食した動物たちは全て本当に生きている。大ガメの甲羅を剥いでその内蔵を食すシーン。内臓や器官がグログロドロドロと脈打つ映像はその体温まで伝わってきそうで相当にエグい。さらに切り取った首や手足がグニャグニャと動くわけだ。それを見た女性がゲロを吐くのだがそのゲロも妙に生々しい。
っても、結局それを見て吐いた女もこんがり焼かれた亀肉をちゃっかり食してる。個人的には食人族よりも、このシーンが一番気持ち悪かった。