デモンズ4 パワフルなサイケデリック・ゾンビ

支離滅裂でパワフルなサイケデリック・ゾンビ映画という感じで、なかなか好きです。
で、この映画を見たのですが、年寄りが車に轢かれそうになったり、ウサギがウロウロするばかりで、ゾンビが全然登場しません。
2、3の間にどんな劇的な展開があったのかと思ったら、デモンズとは全然関係ない映画に日本で勝手に「4」と付けてしまっただけみたいです。
これでは、渥美清が出ていた「八つ墓村」を、「男はつらいよ~崇りだョ!寅次郎32人殺し」とかいって発売するようなものです。勘弁して欲しいものです。
運転の荒い美人女教師が猛スピードで車を飛ばしていると、道端でヨロヨロしていた後期高齢者を轢き殺しそうになってしまいます。
このままでは通報されてしまうと思った女教師は、「孤独な後期高齢者など、家に呼んで親切にしてやればすぐに忘れてしまうだろう。」とでも思ったのでしょう、彼を車にのせて自宅に招待します。
ところがこれが間違いで、連れて来た後期高齢者は突然説教したり、気持ち悪い虫を鼻に突っ込んだり、突然死んでしまったりして、後期高齢者ならではの嫌がらせを繰り返してしまうのです。
この後も女教師にはトラブルが続出します。同僚は色情狂になるわ、車で事故るわ、知らない女の人の顔の皮が剥がれるわ、ウサギはウロウロするわで、気が付くと水中出産までするハメになります。
交通事故はたとえ未遂でも、ちゃんと警察を呼んで実況検分をしてもらいましょう。例え相手が後期高齢者でも、です。
パッケージに「オカルト・ファンタジー」とありますが、まさにそんな感じです。美しい映像も多く、なかなかちゃんと作られているので、「サスペリア」系が好きな人なら楽しめると思います。怖くは無いですが、ビックリするシーンはいくつかありますね。