全体として、キングの短編にありがちな割としょーもない話ばかりですが、コミック的な味付けがうまく作用してなかなか楽しませてくれます。ホラー風味のブラックコメディーといったところです。妙に家族や夫婦間で殺しあったりする話が多いのも特徴ですね。
1話目は、父の日にケーキを食べたくて食べたくて駄々を捏ねるダメオヤジを、撲殺という方法でおとなしくさせた娘が、ゾンビとなったダメオヤジに復讐されるお話。最後は生首ケーキで大団円です。
2話目は、ベストセラー作家のキング先生が直々に主演なさっています。演ずるのは、足りない田舎者。妄想とテレビしか娯楽の無い足りない田舎者が、たまたま隕石に遭遇!しますが、超人にもならず、宇宙の友人もできず、あろうことか薄汚い雑草人間になってしまいます。結局何一つ良い事の無かった人生を呪いながら自殺するという、爆笑コントです。
3話目は、裸の銃を持つ男が溺死します。
4話目は、峰竜太が海老名みどりを化け物に食わせて殺すサクセスストーリーです。この箱に入った化け物が実にチープで、さすがに面倒臭くなったサビーニのヤケクソ感満点です。
そして!この映画を見た人のほとんどが、他の話はスッカリ忘れてもこの話だけは決して忘れないという強烈な5話目です。
その理由は、とにかく大量のゴキブリ君が出演しているからです。今ならCGで対処するところですが、当時は当然本物を大量に用意したのでしょう。
まさに悪夢です。ゴキブリさんが本当に苦手な僕は、実際そんな夢を見たことがありますが、本当に冷や汗が出ました。ホラーとしてははっきり言って反則ですが、ラストの死体から大量のゴキブリ氏が皮膚を突き破って出てくるところはすごい特殊メイクですね!さすがサビーニといったところです。
最後の話がインパクト強すぎて他の話の印象は薄くなりがちですが、全体としてうまくまとまっている良作品です。今
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