チェンジリング 良質な映画でした

あまりにも古い映画なので書いていいのかわかりませんでした。DVDを借りて見直そうかと思いましたが、40年前の印象をそのまま書きたいと思います。良質なホラーでしたね。丁寧に作ってあります。続編がなかったのもいいところです、アメリカ映画とは思えませんでした。怖がらせればいいと言うものではないのです。その辺この作品は日本の怪談に近いものがありました。日本の怪談は文章で読む限りは情緒があるんですよ。
内容を言いましょう、よくある家を購入してからの怪奇現象です。しかしそんなに怖くないんですよ。オーメンみたいに首チョンパもないし、貞子みたいにエレベーターに一階ごとに出現することもありません。あえて言うならささやきでしょうか。これが怖い。家を買った人は原因を調べ始めるのですが、この段階でこの人は呼ばれているのね。
ようするにすりかえですよ。今はわかりませんが日本人は血を大事にしますよね、だから子供が多少足りなくても面倒はみます。だけど話はアメリカなんですよ。この経営者は事業のために自分の子供を抹殺したんだね。そして孤児院から優秀な子供を引き取ってすりかえたと。抹殺された方はたまったものではありません。だからささやくんですよ。
もちろん凡庸な映画ではないのでクライマックスはあるのですが、綺麗に表現していましたね。この映画は傑作だと思います。怪談の本場の日本でもかなわない。恨みというのではないのですよ、ただ自分を知って欲しいと言う魂はあるのではないですか。私が一番怖かったのは子供用の車椅子を観た時でした。