最初に観たのは試写会でした。怖い怖いと宣伝で聞いていたので、映画が始まるまで胸がドキドキしていたのを覚えています。
2007年スペインの映画です。後にハリウッドでリメイクされた『ザ・クアランティン』も観ましたが、やはり、本家のスペインの作品のほうが先に観たというのもあるかもしれませんが、リアルに感じられ衝撃的でした。
映画冒頭は、女性レポーターとカメラマンの二人が消防士さんの密着取材をするというなんら変哲もない怖くもない形で始まります。初めから終わりまで、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『クローバーフィールド』と同じ、全編ビデオカメラを用いた主観撮影P.O.Vで、このカメラマンの目線で映画が進みます。
消防士の出動に密着して女性レポーターとカメラマンが、通報があったあるアパートに入ります。そこでまず彼らが見たのは、凶暴化して人に噛みつく血まみれの中年女性でした。あれよあれよという間に、そのアパートの住人や消防士が、未知の感染症に侵され、ゾンビのように凶暴化していきます。感染拡大を防ぐためにその建物は外から封鎖され、彼らは感染者ごと隔離されてしまいます。
主観撮影なので、観ている私まで一緒に隔離されてしまった気になり、未知のウィルスの感染と凶暴化した人たちに本当に怯えてしまいます。
映画ラスト、住人も知らない、開かずの扉だった最上階の部屋に入るシーンは、本当に怖いです。置いてあるもの、壁に貼ってあるもの、残されていた古いテープレコーダーの声とその言っている内容などなど、ライトもない闇の中で未知なるものに対峙した時の人間の恐怖が、観ているこっちにまで伝わってきます。
闇の中でみつかったソレは、本当に本当に心底怖かったです。
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