『デッド・サイレンス』なんかと同じく、暗闇ホラー。
「チューン」という特殊な力を使い、街を自在に変形させていく宇宙人。ビルの形、数、大きさは思いのまま。橋の有無だって自分で決められる。何しろ、太陽だって操れる。光を嫌う彼等は、街を闇で包んでしまった。こんなシムシティーみたいな便利な能力を持っていたらさぞかし退屈しないだろう。しかし宇宙人たちの目的は人間を支配する事自体にあるのではなく、人間を支配する事で「心」を手に入れる事。目的だけ聞けば、オズの魔法使いのカカシみたいな「本当は優しいヤツ」て感じがする。が、こいつらはそうじゃない。街の人間の記憶を好き勝手に混ぜて個々に注入し、その経過を見守りながら観察。翌日にはまた違う記憶を注入し…を繰り返す。ここまではまあ良いとして。
その作業の手際が悪すぎるのだ。時計が夜12時を指すと同時に街の人間を一斉に眠らせ、その隙に、直に記憶をすり替えに行く。でも、1つの家につき4、5人も宇宙人を派遣するようじゃ、街全体で一体何人の宇宙人が必要になるのか。人件費がものすごい事になりそうだ。宇宙基地を1会社として見立てると、社長の能無しぶりがよく見て取れる。で、せっせと(手作業で)テーブルクロスを変えたりする。アホかお前ら。物を自在に操るというすごい力を持ってるのなら、なぜここで使わない!?ご丁寧に1人ずつ注射器を使って記憶を植え付けていく。ちなみに注射器を作成するシーンは必見です。
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