ダリオ・アルジェントの魔女三部作の第二作に当たる作品。
ちなみに第一作は「サスペリア」。
色彩感覚は「サスペリア」を踏襲。
真っ赤です。真っ青です。
「サスペリア」の冒頭にあるタクシーシーンのパロディであるかのようなシーンも挟み込まれており、
「サスペリア」ファンは思わずニンマリ。
しかし、作品の出来としてはどうしても「サスペリア」に劣る。
なぜか。
まず第一に主人公にあまりに魅力がない。
やっぱりダリオ・アルジェントの作品は、可憐な少女がいたぶられてナンボ。
主人公のマークは髭面だし、間抜けだし、あまりにガッカリ。
唯一マークの友人であるサラが可愛くてよかった。
殺され方はマークの姉のローズが一番印象的でしたが。
第二に、「サスペリア」でも見られた〈恐怖のコラージュ〉とでもいう手法が、この「インフェルノ」ではさらに深化して採用されている点。
と言っても、アルジェントファンはそこに魅力を感じているでしょうから、これは一般的な批評眼に立った場合の欠点です。
正直、ストーリー意味分かりません。でも、それでいいんです。
ダリオ・アルジェントの作品を見終わった後で、ストーリーを振り返らないでください。
戦慄を感じたその感情に酔いしれてください!
それが、アルジェントの映画なのです。
しかし、それ故に見る者を選んでしまうという事実は否めないです。
ホットドッグ屋の親父やら、謎の首つり女性の映像、ハッキリ言って意味を求める必要はありません。
求めたら辛いだけです。諦めましょう。
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