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自殺サークル 不可解でしかない映画

石橋凌と永瀬正敏のコンビといい、『セブン』をホラーでやりたかったのかなぁって思いました。

もうちょっとROLLYのキャラをダミーとして扱うとか、もうちょっとオチをドンデン返しっぽく押し出すとか、これだけの題材ならもっとやりようは幾らでもあった気がするんですけどねえ。しなかったんでしょうねえ。出来なかったワケじゃなかったのにしなかったといった印象でしたね。不可解さとシュールさがギリギリのラインで全部ギャグの域までいっちゃってるんですけど、コレもなんとなく怖さとギャグのスレスレのラインを狙ってミスったというよりは敢えてギャグ寄りにした感じですね。そうとしか思えない演出ですもんね。

まあただそれが良かったかと言われれば私は逆をやった方が面白かったんじゃないかと思います。「この『敢えて』は必要か?」っていう、そんな感じでした。

きっとあんまりスッキリ解決させずに終わりたかったんでしょう。

「もうココはこんぐらいフワッとさせとこ!」っていう考えのもとにゴールを設定しちゃったんで、そこに向かう過程も不可解にせざるを得なかったっていう作られ方じゃないですかね多分。

なので、まあやりたい事は分からなくはないって感じですが、基本的には「あぁ、そうしちゃうんだ…」の連続ですね。不可解でしかない映画です。

ですが不思議なことにそんな映画を90分も観させられた事に対してあんまり苛立ちみたいなのはなかったんですよね。結構こういうの観ると「レンタル代返せ」とか「時間返せ」とか思ってしまうんですけど、コレは完全にそっち系なのに何故か平気でした。