マリーは試験勉強をするためにド田舎にある友人宅にやってきた。ところが、その家に謎の殺人鬼が現れ友人一家を殺害、友人を拉致した。マリーは自らが助かるために、そして友人を守るために戦うが…。
とまあ、ストーリーは至ってシンプル。が、普段アメリカ製のホラーばかり見ているせいか、フランス製の本作は非常に作りが丁寧であるように感じられる。とにかく、恐い。とにかく、ハイテンション。ずっと緊張して見続けることになるので疲れる!でも、平和な道中から一転、殺人鬼の登場と同時に主人公の主観視点に移り、視聴者が主人公に自己同一化することになる流れは実にスムーズで、感心した。マリーが何とか助かろうと部屋の中を見回し、武器になるものはないか、外部と連絡を取る手段となるものはないか、探すところなんかは、マリーと一緒に「な、何かないの? そ、それは? ダメだ、じゃあそれは?」と必死に探してしまう。それゆえ、まさに手に汗握って見ることを強要されるのだが、それがたまらない!
オチを「うわー! そうだったのか!」と驚く人もいれば、「え〜、おかしくね?」と思う人もいるだろう。ただ、私はオチに関してはどうでもいい。とにかくそこまでがとてもよくできているから。
非常に良質のホラーだと思うのだけれど、DVDのジャケがしょぼい。特典映像で監督のインタビューが付いていたけれど、インタビューされている監督の後ろに貼ってあったポスターをジャケにした方が、異様さがシンプルに表現できていいと思うんだけど。
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