セイラムの魔女狩りがモチーフになった映画。少女たちが無実の人々を魔女だ悪魔と契約しているだと告発していき、19人が処刑されたという本当にあった事件。少数の意見より、多数の意見のほうが優位になってしまう。
魔女狩りは、個人的に一度じっくり研究してみたいテーマです。
宗教を軸にした集団ヒステリー、恐怖から生じる差別、原因は違えども現在のいじめや戦争問題に繋がる、人間の根本的精神的問題だと思っています。
この作品は、現実にあった事件を題材にしており、更に魔女の密告が虚偽であるということを全面に出している映画なので、ただ恐怖に怯えるホラーやオカルトではなく、人間ドラマだと感じました。
私は無宗教なので、ここまで神を畏れる姿が理解できません。
それでも、過去の罪を悔やみ、素直に懺悔するまでの精神的葛藤。
また、生きたいという純粋な気持ちは、痛いほどによくわかりました。
終わり方も不条理と言ってしまえば不条理なのですが、現実には勧善懲悪だけがあるわけではないですし、こういった終わり方も良いと思います。
少女たちが演技で騒ぎまくる場面があるのですが、現在の学校における陰湿な女子のいじめを感じさせられました。
どこの世界でも、人間の嫌な部分というのは変わりないようです。
それに加え、やはり少女は甘いなと。
少女が大人の男性に憧れる気持ちはわかりますが、やはり夫婦となった大人の女には勝てません。
精神的強さが違う。
そんなことも感じました。
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