バイオハザード 科学から発した恐怖を醸す映画

私が好きなホラー映画といえばバイオハザードです。ホラー映画とくれば心霊系や悪霊などといった非科学的なものがくると固定観念で思い込むでしょうが、この作品にはそのような要素や描写は一切含まれておらず、運命のいたずらで科学が織り成し地獄絵図と化してしまった世界で生き残るホラーサバイバル映画になっています。バイオハザードの原作はカプコン社が原作の同名ゲーム、バイオハザードであり、話のあらましはある科学者が未知の危険なウイルスを作り出してしまい、そのウイルスに感染してしまった者は時間の経過の程度にもよりますが、皮膚は陳腐化しあたかも怪物のような容姿になってしまい、かつ理性を失い暴虐本能に身を任せ生きている他者を喰らうという狂人になってしまいます。しかも感染者は特殊な生命力を得て、頭などに致命的な攻撃を加えない限り倒せないアンデッドになります。さらに感染者に一度でも噛まれたり引っ掻かれたりした被害者はウイルスの感染により、アンデッドから噛まれたり引っ掻かれたりするとその者も同じアンデッドになってしまうという恐怖感がたまりません。それ以外にも派生した生物兵器、例えばリッカーと呼ばれるモンスターなどもいて、こちらはアンデッドと比べ戦闘能力も飛躍的に高いモンスターも出現し、生存者を極限状態に追い込む絶望感が恐怖を加速させる作品となっています。バイオハザードはシリーズ化されており、2014年現在5作品まで出版されています。ただ残念なことは3以降からは完全にホラー要素が皆無同然となっています。3以降はホラーというよりむしろアクション性が増して、そのエキサイティングな体術や格闘術、銃撃戦が見所となっているのでもはやホラー映画としての失望を隠せません。