この映画はケヴィン・ベーコン演じるセバスチャンが透明人間になって凶暴化してしまうという話で、最初はただ透明化の研究をして成果を出そうとしていただけなのに、途中から段々凶暴化していき、研究そっちのけで自らの欲望を叶えようとする様は恐ろしいものでした。
動物の透明化には映画の始まりから成功していて、透明化を元に戻す研究をセバスチャン率いる研究チームは行っていました。セバスチャンは研究を成功させるために自らを実験台にしていて、元に戻る実験の失敗で透明化から戻れなくなり、段々と荒れていく様は誰にでも起こりそうなもので、少しだけ同情の念を抱きました。
しかしその後の行動が悪過ぎて、その同情の念もすぐには消えてしまいました。透明であることを利用して、お偉いさんを殺したり、女性の部屋に侵入したり、研究チームの仲間の女性が寝ているのをいいことに服を脱がそうとしたりとやりたい放題で、欲望を前面に押し出したその悪っぷりに身の毛がよだつ思いです。
セバスチャンという科学者の視点でほとんど進んでいくので、主人公は恐らくセバスチャンだろうと思います。終盤ではセバスチャンと研究チームの仲間との戦いが勃発していましたが、正直誰が生き残るのかは分かりませんでした。というのも透明化したセバスチャンがほぼメインとして出てきていたので、研究チームの仲間の誰が主要な人物なのかよく分からなかったのです。生き残った人間を見ても一体どういう場面で出てきた人物だったのか覚えておらず、研究チームにももう少し焦点を当てて欲しかったなと思います。
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