ホラーの帝王スティーブン・キングの小説を映画化したもので、死者が蘇るというストーリーですが、ウィルスによって次々にアンデッドが増えるバイオハザードのような映画とは一線を画したものです。
ある家族が引っ越して来た家の裏手には、死者を埋葬すると蘇ると言われている墓地があります。近所の人の死んだはずのペットが生きているのを見たという話を聞いても、初めは一笑に付していた家族ですが、ある日、まだ幼い息子が事故で亡くなってしまいます。可愛い盛りの子供を亡くし、悲しみに打ちひしがれた両親は、その禁忌の墓地に子供の遺体を埋めに行きます。やがて死んだはずの子供が両親の元に戻って来ますが・・。
生き物は死んだらもう生き返ることはできません。それでも愛する者を失った人が、悲しみのあまりその死を受け入れることができなくて、タブーを破ってしまった結果がどうなるのか。たとえそれが可愛い子供やペットであろうと、無垢の者ではなくなってしまうかもしれない、こんな恐ろしいことになるかもしれない、とこの映画は警告しているようです。
子役の男の子がそれはそれは可愛い子でした。観ている私達も映画の中の両親に心から同情し、その死を嘆き涙せずにはいられないくらい、ほんとうに愛らしい坊やです。その愛らしさゆえに、その後の惨劇が余計に恐ろしくおぞましいものに感じるのです。映画監督もこのへんの効果を考えてキャスティングしたのでしょうか。
もしこの世に死者を蘇らせる魔法があったとしたら、あなたならどうしますか?
私だったら、やめておきます。この映画を観たらきっとそう思うでしょう。
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