自分の再婚相手を探すためにオーディションを開いた中年男性。
そこで出会った女性、麻美と付き合ううちに数々の恐怖体験を味わうことになるお話です。
この映画のジャンルとしては恐らくホラーに分類されると思いますが、幽霊や悪霊と言ったものは一切出てきません。
何が怖いかというと生きている人間です。
ヒロインの麻美がとにかく怖いです。
序盤は普通の映画で中年男と美しい女性の恋愛のくだりが続きます。
しかしその女性、麻美がどうもおかしい。
中盤以降は痛いシーンのオンパレードです。
そう、この映画は怖いというより痛い映画なのです。
主人公に肉体的苦痛を与える麻美が楽しそうで、怖いというのもありますが…。
おそらくこういった痛い系のホラーは外国の方に受けると思います。
事実外国人が選ぶホラー映画ベストランキングにも入っていました。
日本人はどちらかと言えば怖い=ぞっとするなので、精神的恐怖をホラー映画に求めていると思います。
しかしこのオーディション、痛いシーンばかりが注目されますが、人間の執着からそんな行動をしてしまったと考えると充分にぞっとします。
生きている人間が一番怖いとよく言いますが、全くその通りです。
人間の中に誰しもが持っている感情が歪んでしまうと、起こり得ない事ではありません。
そういった意味では幽霊などよりよっぽど怖い映画だと言えます。
ただやはり残虐なシーンは人を選ぶのでお勧めはしづらいですが、そういうのに耐性がある方ならぜひ見る価値があると思います。
痛さの裏に潜むもっと怖いものを感じるそんな映画です。
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