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ウェス・クレイヴン’s カースド 遊び心は過剰なほどあるけど作りがしっかりしている

ウェス・クレイヴンといえばブギーマン、ジェイソンと並ぶモンスターを輩出した『エルム街の悪夢』や、ホラー映画のセオリーを踏襲しながらシニカルに仕上げた『スクリーム』が有名だけど、ほとんどの作品はティーン向けのポップコーンムービーでいつも根っこの部分は変わらない。

この人はティーン向けと決めつけてしまったが大人が見るとさらに楽しめることができる。それは30年以上活躍しているのでこの人を見て育った方もいるだろうからということもあるけど、それ以外にもひとつひとつのディテールが丁寧だからだ。『スクリーム』もホラーの定説を守りながらエスプリを効かせていたし、今回も人狼の話なんだけど、狼男の設定を忠実に守っている。遊び心は過剰なほどあるけど作りがしっかりしているので破綻することは少ないように思える。

出演者もクリスティーナ・リッチ(エキセントリックなベッキーに見えるのは私だけか。いやベッキー自体エキセントリックだけど)や、いつも童貞臭を撒き散らした早口男ジェシー・アイゼンバーグが出ていたりちょっと豪華なんだけど、Wikipediaを見る限りコケたみたいだね。Rotten Tomatoesに至っては17%というあまり見られない数字で世間的には評価が低いのかもしれないが私は大好きだし、口コミサイトと自分の指数が一致しないことは誇りにしたい。みんなが好きな作品よりひとつの作品を何度も見たくなるものをこれからも探し続けていきたい。これはそういう作品だ。