ヘルドライバー 今までになかった残虐描写とブラックユーモア

本作はSUSHI TYPHOONというレーベルによるもの。このレーベルは極めて残虐な描写を特徴とするのだが、恐らく今後もっとも世界で活躍するレーベルである。このレーベルの特徴は海外で製作しているという点。日本で作るとどこぞやの糞団体が残虐描写にケチをつけるので、海外で作って日本に逆輸入するという形をとっている。狙うは世界。今までになかった残虐描写とブラックユーモアを見よ!!

閑話休題、本作はそのSUSHI TYPHOONを代表する西村喜廣監督の劇場公開第二作。金を貰ったのか、一作目の東京残酷警察に比べるとかなり多くのCGを使っている。まぁ当然ながらまともな使い方はしていないのだが。さらに、ずっと特殊メイクを専門にしてきただけあって残虐メイクは流石の一言。昨今のCGで残虐性を出すスプラッタームービーとは一線を画している。やはり特殊造形のスプラッターが観ていて一番気持ちがいい。

まぁここまで読んでいただけたのなら大体わかると思うのだが、本作はなんともろくでもない映画である。かなりバカバカしい描写が非常に多くみられる。ただ、決して勘違いしてほしくないのは、これは非常に巧みな計算によって生み出されたバカバカしさなのである。適当に映画をつくったのであればこうはいかない。と言うのも、観ていて面白いのだ!バカなだけでは観客が飽きてしまうことをきちんと理解して作られている。

気持ち悪い映画はちょっと…などと言う愚かしいことは言ってこの手の映画を敬遠するなかれ。本当に勿体ないことである。