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ペット・セメタリー 観ていて本当に飽きなかった

昔のホラー映画としてはなかなか変わった作りがなされているこの一本。

何が変わっているかというと、恐怖映画に哀愁という要素を取り入れている点。スプラッター全盛期にホラー要素を全面に出さず、切なさを盛り込んだ点では異質な雰囲気を醸し出している。

スティーブン・キングが原作・脚本というところにも一因があるのだろうが、それにしても映画が始まって1時間経っても主題に入らないというのはすごい。端的に言ってしまえばゾンビ映画に分類されるので、観る人はゾンビを期待して観ているわけである。ただ、ゾンビが登場するのは映画の終盤になってから。普通ならばガッカリな作品になるのだが、そうならないのがすごいところ。きちんとした描写でホラーテイストとヒューマンテイストを絶妙にマッチングさせてくれている。観ていて本当に飽きなかった。

そして、ラストの展開も昨今のホラー映画ではなかなか見れない。哀愁を含んだ結末に至ったにも関わらず、主人公の意外な行動が映画の結末をがらりと変えてくれる。あぁ、こう来るのか、と感動せずにはいられなかった。なんとも素晴らしいラストであった。

ただ、エンドロールの曲のセレクトが最悪に悪い!

あんなに良い雰囲気を描いておいてなんであんな曲を選んでしまったんだ・・・

そりゃあラジー賞にもノミネートされてしまうわけだ。

まったくもってぶち壊しとはこのこと。

監督さん、なんで映画のタイトルと同じだって理由なんかで選曲しちゃったのかな・・・日本には100里の道も99里を半ばとせよということわざがあるのです。どうか、最後まで気を抜かないでほしかった。