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ピラニア リターンズ すべてにおいてスケールが大幅ダウン

続編ということで、前回からスケールアップしているとは、監督がジョン・ギャラガーにバトンタッチしていることからも期待出来ないけど、予想通りすべてにおいてスケールが大幅ダウン。

舞台は湖からプールに、時間は87分から83分に、爆発は爆弾クラスから打ち上げ花火へ、予算だって大幅カット、粛清、粛清の嵐だけど、おっぱいだけは前回以上におっぴろげており誠に喜ばしいことかと思いきや、ただおっぱいを出せばいいというわけでもなくエロさだって負けているのだ。フルマークの完敗負けなのである。

だけど、これはあくまで前回と比較した場合であって、そもそも、ジョン・ギャラガーはアレクサンドル・アジャの焼直しを作ろうとしているわけではなく、アジャはアジャで自分は自分という確固たる意志を持っている。『フィースト』で築いたものを糧にこれからもそのテイ(低)ストで突っ走っていく決意がありありと伝わってくる。

ストーリーの展開や伏線などには目もくれず、やりたいことだけをやり、面白いと思うものはモラルを無視してでも突っ込む。

ギャラガーは視聴者を楽しませようとしない。自分が楽しければそれでいいのだ。

何本も撮って無駄に作品数だけが増えている監督が多い中、ここまで潔く、あまりキャリアがないのに特色がはっきりしていることは大いに評価したい。

大衆向けではなく、ホラーが好きな方でもさらにごく一部にしか受けないところを見ると、エド・ウッドやジョン・ウォーターズにも通じるところがあるかもしれない。