ホステル 一言で言うと嫌な感じの映画

一言で言うと嫌な感じの映画。

プロローグの死体を片付けるシーンが既に不穏。

始まってから25分くらいは海外に来た男子学生がやりガチなエロ巡りを見せる、いわば楽しい導入部分である。プロローグのことなんてスッカリ忘れさせてくれる。

風俗小屋のセットも見ていて、それっぽく思えたし、そこではしゃぐ主人公達と、そのやりとりもそれっぽく楽しかった。

そしてなんだか親切だけど、道を踏み外した感のある鼻のでかいエロそうな男の登場である。ここでもまだ物語を動かさず、彼に「もっとスゴイ場所」を紹介してもらいスロバキアの田舎町へ出発する。この男の普通じゃない感じは普段なら、避けて通るんだけど、主人公達は普段じゃできない経験をしたいというテンションの旅行により、コイツの提案に乗っかるのである。その辺の舞台へのもって行き方がとても上手い。

そしてそのテンションのまま、パラダイスにやってきた主人公達は女とヤリタイ放題。まさに男の夢。

着いた瞬間に「一緒にスパ行こうよ」とドイツ系の女に誘われ、その先はおっぱい天国である。まさに男の夢。

そしてそこから落とされる。幸せな時間から目を覚ますとそこは地獄でした。あの外科医になれなかったのオッサンは映画至上最悪のサディストである。主人公と見せたあの心のつながりはなんだったのか。娘が大切とはなんだったのか。

「僕はね。外科医になりたかったんだよ。でもね。これが理由でなれなかったんだよ」

最悪である。そして主人公を痛みの世界へいざなうのである。このシーンが一番嫌なシーンだったなぁ。