キャリー(2013年版) 盛り上がりが中途半端なのが残念

シシー・スペイシクが主演した往年の超能力ホラーを、最新のVFX技術を駆使して、ヒットガールでお馴染みのクロエ・グレース・モリッツ主演でリメイク。

オリジナルにあった、どこか物哀しく、寒々しい雰囲気はかなりナリを潜め、何となく全体的にカラッとした雰囲気です。

湿っぽくもなく、割と淡々と、スピーディに話が進む感じです。

ちよっとアレな感じなルックスのシシー・スペイシクと違って、健康的な高校生に見えてしまう(ちゃんとコミュ障な演技はしていても)クロエ・グレース・モリッツなんで、ちょっと致し方ないのかな?

他人の悪意と善意、そして狂信的な母親(ジュリアン・ムーアが怪演!)によって作られた悲劇の怪物・キャリー。

その怒りが爆発するプロムでのクライマックスは、ほどほどな作りに終始。

キャリーに若干、良心が残っており見境なく攻撃と言うよりは結構な数の人を逃がします。

盛り上がりが中途半端なのが残念ですね。

ストレートに描かれる「悪意」の方は分かり易いんですが、途中からいじめグループから脱退?したスーの「善意」が説明不足気味で、これだけ重要なキャラとして登場させるなら、彼女の人間的背景をもっと描くべきだったと思います。

ラストはオリジナル版の様に墓の前で終わるのですが、オリジナル版とは少し違ったラストカットとなっております。

ここはオリジナル版の方が断然、インパクトがありますね。

とは言うものの、いまアレをやったら、本当に出来の悪いB級ホラーで終わっちゃいますけどね(苦笑)