観終わってみれば、確かに一般層向けに作られた、とことんまで能天気でライトなゾンビ映画でした。
世界のほとんどの人がゾンビになってしまった終末世界が舞台なのに、悲壮感はゼロです。
コメディ調のゾンビ映画はこれまでにもありましたが、大傑作「バタリアン」にはブラックな風刺があり、「ショーン・オブ・デッド」にはロメロ作品への溢れるリスペクトと意外な感動がありました。
しかし、このゾンビランドはいかにもアメリカ的で陽気なコメディに徹していて、まるで子供向けのアニメのようです。
重くなりそうな要素は徹底的に排除してあり、ゾンビ映画にありがちな展開も笑い飛ばす始末。
ゾンビ映画好きには複雑な気持ちになりますが、そこが多くの観客に受け入れられた要因なのでしょう。
この映画は能天気なゾンビコメディを装いながら、世界を席巻するあのテーマパークの恐ろしさを糾弾する目的があったのではないでしょうか。
クライマックスで遊園地に溢れるゾンビは、まさに某テーマパークのアトラクションに群がる客そのものです。
「お前達は、あのネズミが媒介したウイルスに見事に感染して、ゾンビのようになってしまったんだよ」
そんなメッセージを感じました。
上記の感想はもちろんすべてデッチアゲです。
私の本当の感想としては、最初は結構面白かったけど話の展開がまったく意外性がないため、盛り上がりに欠けたかな~という感じです。
なんていうか、アッサリしすぎてコクが無いんですよね。
とはいえ、結構面白かったのは事実だし、途中のビル・マーレイが登場する部分は無茶苦茶な展開に呆れながらも爆笑しました。
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