復讐三部作で知られる韓国の暴力映画監督パク・チャヌクによる、バンパイア・ホラーです。
バンパイア・ホラーと聞いて、なんとなくこんな感じ?とイメージするような映画ではまったくないでしょう。
こういう映画、と説明するのが非常に難しい、とにかく変な映画に仕上がっています。
この映画のバンパイアときたら、血が吸いたいという欲求を満たすため病院の患者のチューブからチューチュー吸ったり、性欲が高まって知り合いの奥さんに手を出してしまったり、ポ〜ンと跳躍できても空は飛べなかったりと、なんともミジメな姿をさらすばかり。
しかも、ガンホは神父という設定のため、そういったことにいちいち悩んでしまいます。
普段は感情的で荒っぽくてバカだけどイイ奴という役が多いガンホも、この映画では青白い顔でクソ真面目な男を演じています。
若奥さんの役の人は、最初は「まさかコレがヒロイン?」というようなパッとしない格好なのに、次第に妖艶な美しさを見せてイキイキした女性に変貌してくるのは流石だな〜と思いました。
「凶暴でワケが分からない」といった女性らしさも見事に表現できています。
2人の演技は素晴らしいですね。
ホラーと思ったら終盤までは全然ホラーじゃないし、途中「監督はどこへ向かおうとしているのか?」と不安にさせられる部分もありますが、個人的には最後まで楽しめました。
でも、冗談か本気か分からない場面の多い、やっぱり変な映画だとは思います。
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