難解で退屈な映画が多いフランス映画の印象ですが、この爆弾のような映画でその印象はバラバラに吹き飛びました。
退屈なシーンはまるで無く、まさに地獄の底へ向かうビッグサンダーマウンテンといった感じで、ノンストップの緊張感を味わえます。
とにかくこの映画の主人公、屋敷女が超凶暴で、座頭市のように最強の強さを持っています。
フランス映画らしくパカパカ煙草を吸いながら、軽々と人を殺していきます。次々と殺されるために登場する人々がアッというまに餌食となってしまうのです。
需要と供給のバランスとしては、明らかに供給(被害者)が不足してます。
この屋敷女がメインで狙うのは、なんと妊婦。
日頃も、見かけるとつい周りに危険はないかとハラハラしてしまう存在ですが、この映画では屋敷女という危険度満点超の存在にハサミを持って追いかけられるわけですから、見ている方もたまりません。
この設定だけで絶対怖いのは間違いないですから、ズルいなーとは思いますね。
しかし、そんな設定だけに頼らず、痛い痛いシーンをコレデモカと満載にし、屋敷女のモンスターぶりを強調しまくり、終盤は怪獣映画のバトルのような修羅場まで展開するこの映画は、素直に良く出来ていると感心します。
この映画1本でやれるだけやろう、という意気込みを十二分に感じますね。
こんなに怖くて痛い映画は本当に久しぶりです。
同時に、ホラーが苦手な人は絶対に見てはいけない作品です。
本当に酷い話ですが、ホラーとしては満点をあげるしかないでしょう。
フランスと女は怖いですね!
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