REC/レック 様々な趣向を凝らしたビックリ演出

全編が主観映像で撮られているという、「ブレアウィッチ・プロジェクト」や「クローバーフィールド」のゾンビ版といった感じの作品です。

この全編主観映像を売り物にした映画の代表作として、必ず「ブレアウィッチ・プロジェクト」の名前が出てくるのには、個人的にかなり抵抗があります。

まるで「ブレア〜」が傑作のような感じがしますからね。

「主観映像の映画だから」ということで一括りにするのはいかがなものかと思います。

ブレアが糞だったからこの手の映画はやめよう、と思ってしまう方もいるかもしれません。

そして、この「レック」は素晴らしく怖く、面白い映画でした。

基本はロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」と同じで、閉鎖された空間で周りの人間が次々とゾンビになっていき、そこからどうにか脱出しようと主人公達が奮闘するという内容です。

見所は、なんといっても様々な趣向を凝らした「ビックリ演出」です。

観客をいかにビビらせるか、について考えに考え抜いた演出が目白押しで、まさにお化け屋敷アトラクション映画といった感じですね。

そのため、怖いシーン以外は割りと退屈です。

前半は少し眠い部分もあり、途中で「もういい」と思う人もいるかもしれません。

しかし、後半は緊迫感あふれるシーンの連続でラストまで飽きることはありません。

「あーヤバい!」「もう駄目だ!」と思わず声を上げてしまいそうになります。

純粋に怖さを楽しもうとする方なら楽しめるはずと思いますが、色々と細かい部分が気になったり考えてしまう人には向いてないかもしれません。