ワナオトコ 痛い描写をどれだけ登場させるか

お家の中にワナをビッシリ張り巡らせる男が出てきます。

自分の家じゃなくて、他人の家にコツコツと仕掛けていくわけです。

なんでそんな事をするのか、疑問を持つのは私だけではないと思いますが、そういった説明は何もありません。

ワナオトコ自身も結構ケンカが強いんで、殺したければ全然ワナ要らない感じです。

ワナで人を痛めつける快感に苛まれ、大人になっても考えるのはワナのことばかり。

とにかく、痛い描写をどれだけ登場させるか、ということに終始腐心した映画です。

序盤に少し設定の説明的な部分があるものの、すぐにワナオトコの「俺のワナ99連発」が始まります。

相手はコソ泥と普通の家族ですから、ワナオトコの独壇場です。

何の恨みもない家族を、理由も無く徹底的に痛めつけて殺すシーンが延々と続くので、あんまり楽しい気分にはなりませんね。

家にたくさんワナを仕掛けること以外は、典型的なスラッシャー映画なんで、それほど新鮮味はありません。

しかし、中弛みしないようにテンポ良く見せ場を繋いでいくため、飽きずに最後まで楽しめます。

個人的にはドラマ部分があまりにも薄く感じましたし、ワナオトコ自身についてあまりにも語られないため、見終わった後に「なんだかなあ」という気分になりました。

あとどうでもいいけど投げやりな邦題ですよね。

「電車男」というのが一時期流行ったみたいで、それのパロディになってるのが「バス男」、「変態村」続くから変態シリーズ(すべて未見)の「変態男」というのはなんとなく分かりますが、ワナオトコというのはよく分かりません。