愛がこわれるとき 見事な完成度

この映画、確かジョジョの荒木飛呂彦先生の著書「荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論」を読んで知ったんです。

そうでなければ、ジュリア・ロバーツ主演の映画なんて観ませんよ。

金持ちと海辺の豪邸でゴージャスに暮らすジュリア・ロバーツ。

いかにも彼女らしい、トレンディな設定ですが、旦那はなんとDUV(ドメスティック・ウルトラ・バイオレンス)野郎。

そこで彼女はこの旦那から逃げるため、海に落ちて死んだと思わせる工作をし、金を持って見事に高跳びを成功させるのです。

遠い街で一軒家を借りて住み始めると、隣人から瞬間的に惚れられて、アッと言う間にイイ感じに。

ところが、旦那は例の工作に気付き、探偵を雇ったりして入念な調査の結果、遂に彼女の居所を突き止めるのです!

ここまでも面白いのですが、ここからの旦那とロバーツの「会うの?会わないの?」というサスペンスが凄まじい。

もう目前まで旦那が迫っていることは、旦那目線のドラマを並行で描いているので、観ている人はもう気が気じゃないわけです。

しかし!

これがなかなか会わない。

迫る旦那!

それにまるで気付かず、男とイチャつくロバーツ!

遂に旦那は出現するか?

いや、まだしない。

じゃあ、ここで大登場か?!

いやいや、まだまだ。

こんな具合に、焦らしに焦らされて、本当にヤキモキさせられるのです。

さて、旦那はいつ登場するのか・・・。

お楽しみに。

これがサスペンス映画だ!と言わんばかりのハラハラ感が味わえます。

無駄な部分はほとんどなく、見事な完成度です。

ジュリア・ロバーツの映画だろ、と舐めてる人にこそオススメしたい映画でした。