バタリアン4 無力感の伝わってくる映画

1作目は大傑作の、ゾンビホラーシリーズの4作目です。

序盤では、例のドラム缶やモヒカンゾンビなどの登場に1作目を思い出し、ニヤリとさせられました。学園ものっぽい安いノリにも、最近のはこんなものだろう、などと悠然と構えていました。

しかし、ゾンビが大発生して乱闘となる段階で、「こりゃダメだ!」と大声で叫びたくなりました。

とにかく全然緊迫感が伝わってこないし、ゾンビもやる気がないし、大変なことが起こっているのにリラックスムード満点です。

現場に監督は居たんでしょうか?まるで、社員が居ない時間帯のバイトを見てるみたいです。

特に、1作目では無敵ぶりが最高だったゾンビの弱いことと言ったら!「素手で勝負だ!」とかギャグのつもりでしょうか。頭を撃っても死なないというのがバタリアンの個性だったのに、バンバン死んでますし。これはファンに対する嫌がらせとしか思えません。

そういえば、この映画はコメディ的な部分も存在したんでしょうか。ずっと真顔で観てしまいました。ドリフのように、笑い声を足したバージョンを観てみたいです。

エキストラも沢山呼びました。特殊効果も力を入れました。お金も結構使いました。でもうまく出来ませんでした…。そんな無力感の伝わってくる映画でした。

完成試写会とかでスタッフや出演者達はこれを観て、ブラボー!とかグレート!とか叫びながらも「あんまり面白くは無いな。」と冷静に思ったことでしょう。僕も友人がこの映画を作ったなら、本当に心から祝福したと思います。

でも、この監督は僕の友人ではありません。