「ドッグ・ソルジャーズ」の監督ニール・マーシャルの作った、パニックスリラー色の強いホラー映画です。
冒険好きな女ばかりが6人。未開の洞窟に入り込んだところ、ハプニングの連続。しまいにはゴラムの物真似をする山崎邦正のような化け物が沢山出てきて…。
とにかくあらゆるホラーやスリラーの要素を詰め込んで、どうにか観客をビックリさせてやろうという監督の意気込みが素晴らしいです。
デッドコースターを思わせる冒頭の事故シーンも良いですが、一番驚いたのは初めて山崎邦正がはっきり姿を現すシーンです。ビデオカメラの映像に亡霊のように映っているところは、日本のホラー映画の影響でしょうか。まさに不意打ちで、怖かったです。
ただの洞窟ホラーでは「地獄の変異」のように川口探検隊のパロディCMを作られてしまうと思ったのか、そこに主人公のトラウマや女同士の確執を取り入れることで、別の緊張感も加味しています。これも成功していて、最後まで気の抜けないストーリーとなっています。
また、何の武器も持たない非力な女性達が大量の山崎邦正に逆襲する展開も意外でした。「28日後…」もそういう展開でしたね。「そんな馬鹿な!」と思う人も居るようですが、極限状態に追い込まれた人間(特に女)は何をするか分かりません。
残念な点はラストも含めてほとんど無いのですが、どうせなら山崎邦正だけでなく他のモンスターも出したら良かったかもしれません。水中からは地底魚が!洞穴からは双頭の蛇が!とか。
…そうなったら完全に水曜スペシャルになってしまいますが。
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