悪魔のサンタクロース 惨殺の斧 前半はなかなか面白い

公開当時は上映禁止運動が起こり、その話題性でシリーズが5作も作られたという80年代のホラー映画です。

今後のシリーズ化を見込んでか、本作では悪魔のサンタクロースの誕生をじっくりと描きます。サンタの格好をした極悪非道の強盗犯に、目の前で両親を惨殺された少年が、施設で「性行為は極悪人のすることであり、極刑もやむを得ない。」という哲学をじっくりと叩き込まれます。

これにより、「性行為をする輩はサンタによってキツイ罰(惨殺)をされるべきナノダ。コレデイイノダ!」という方程式が完成されるわけです。

とにかくこんな内容ですので、オッパイを丸出しにした性行為シーンが何度も有ります。(男性諸君、重要な情報ですヨ!)オーディションの際、「演技とかどうでもいいけど、オッパイ出せる?」という質問のみで採用された女性ばかりなんでしょう。

殺害シーンもバラエティに富んでいますが、志村けんの「変なおじさん」のように突然サンタが登場して惨殺、という感じでコントみたいです。

それでも前半はなかなか面白いのですが、後半は明らかに失速します。特に幕切れの唐突感は、間違いなくあっけにとられるでしょう。

あまり深く考えずに、とりあえず撮り始めたんでしょう。はっきり言って完成度は低いですが、続編が作れたのは話題性に救われたのでしょうね。抗議運動に参加された方々に感謝です。

この映画のサンタは偽者でしたが、本物のサンタは依然として暗躍している可能性が高いです。