映画「心霊写真」はなんと、タイ映画です。
タイという国は、新聞に死体写真をジャンジャン載せるという大らかな国で、死体博物館という本物の死体を展示するアミューズメントパークも存在する「怖いもの大好き国家」です。
そんな国のホラー映画ですから、ちょっとやそっとのユルい怖さでは暴動が起きてしまいます。
「伝染歌」のような映画をプロデュースした秋元康なんて、タイでならとっくにバラバラに解体されて展示されているはずです。
この映画は、見た人はすぐ分かるとおり、非常に日本のホラーを意識した作りになっています。
長い黒髪の恨めしそうな女、という日本ではポピュラーなイメージの幽霊が大活躍しますし、演出もかなり参考にしてるな〜という感じです。
この辺は既にハリウッドでもやってますが、さすが恐怖大好きのタイ映画、その怖さを追求する姿勢は段違いです。
色々と表現に注意しないといけないハリウッドに比べると、怖きゃいいんだろ!という純粋さに溢れたこの映画では、サービス精神のつもりで本物(とされている)の心霊写真をバンバン登場させてくれます。
ジワジワ来る怖さもありつつ、ビックリ系の演出もタップリ仕込んでますので、お化け屋敷に入るつもりで仲間と楽しんで見てももイイでしょう。
オチも含めて、非常に日本の怪談を思わせる内容のため、これが日本映画でないのが残念ですね。
最後までとても纏まっていると思います。
もっとタイを見習って、ガンガン気合を入れて恐怖映画を作って欲しいものです。
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