バタリアン 軽いノリのゾンビ映画

もう死語ですが「オバタリアン」の語源となったゾンビ映画。語るほどのストーリーではないけど怖さと笑いがお気に入りです。

血気盛んな若者たちが開けちゃならない禁断のドラム缶を開けてしまい、中にはゾンビが入っててそこから街中に伝染しちゃってもう大変!っていうあらすじです。冒頭登場のタールマンは当時としては新しくって斬新なゾンビに感じました。その名の通り体中がタール状に真っ黒なドロドロに覆われていて決め文句は「脳みそくれ〜」! 動きはゆっくりなんだけど若者たちが逃げようとしてなかなか逃げられない、早く地下室から逃げて!っていう恐怖感がたまりません。一見の価値ありです。

またタイトルの「バタリアン」の名号?をつけられた半身の女型ゾンビのシーンはあらゆる意味で衝撃でした。だからオバタリアンなんて言葉ができちゃったんでしょう。ゾンビ捕まえてマジマジと観察っていうのもいかにもアメリカ的発想だなと思ったものです。

お色気やブラックジョークもたっぷりです。私のお気に入りシーンは、息子が感染したのを知らずに介抱しているスネ夫ママみたいのが頭からかぶりつかれる場面です。「カコッ」という効果音が最高にブラックでした。またお墓からゾンビがゾクゾクと出てきてるのに裸で踊っている不良娘がいて結局逃げ遅れて襲われちゃうんです。んで、彼女は素っ裸お色気ゾンビになってホームレス襲っちゃったりします。

当時のロックなBGMに乗せて残酷な殺戮シーンの連続なんですが、あまりに軽いノリに笑ってしまいます。本当にくだらない内容なのになぜか最後まで観てしまう、そんなゾンビ映画でした。