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ファイナルデスティネーション 日常に潜む恐怖

この映画は鑑賞して、しばらくはいつも落ち着かず、心臓に悪いような震えるような、恐怖の感情が頭を支配していました。ホラー映画はもともとあまり得意な方ではなく、いつも怖いもの見たさで見ては、後悔していたのですが、この映画に関しては今まで見たこともない、知性も感じられるような恐怖が印象的です。

まずは、リアルな飛行機事故の映像が恐怖と不安を煽っていきます。こういった映像を見るのは不謹慎ながらワクワクしてしまうところもあるのですが、そんな自分の感情が嫌にもなります。

そして、その飛行機に乗るはずで乗らなかった人たちに次々と恐怖が襲うのですが、この畳みかけていくような、次々とという感じがホラー映画の定番でもあるのでしょうが、恐怖を煽り、心臓が持ちません。

その恐怖の表現が、この映画独特でした。風呂など、もともと入るのが怖くて苦手な場所でターゲットの人物が一人になると、やめてという感じでしたが、そういった日常の至るところで恐怖が襲います。

それは幽霊か何らかの仕業ではあるのでしょうが、物がその積まれ方により、必然的に降ってきたり、パソコンの側に置いてはいけないものを置いたことにより、トラブルが積み重なっていって、死に至るといったリアルなのか仕組まれているのかわからないような、日常で誰にでも潜んでいるような恐怖が描かれます。おかげで、見たばかりのころは物置に物が積まれ過ぎていて、刃物とかが置いてあったりすると、飼い猫は大丈夫かと気になったり、台所に入るのも何となく危険で嫌でした。

風や音楽などの表現も上手で、日常でカーテンが揺れるたびびくびくしてしまったりと、本当に日常生活に支障をきたした映画です。