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ディセント 女性のみのグループが謎の生物と闘うサバイバルホラー

映画の冒頭で主人公の女性(ヒロイン)が交通事故で夫と一人娘を亡くします。その後、この女性の友達が彼女を気分転換させるために洞窟探検に誘います。洞窟探検には友達の友達のつながりで、主人公が面識ないメンバも含め女性6名で探検に向かうことになります。

洞窟探検に行ったはいいが、不意の落盤事故で出口が塞がってしまいます。仕方なく別の出口を探す一行の前に全身に毛がなく、人間のように肢体を持つ奇妙に生物に遭遇します。その謎の生物達にとって人間はエサ。謎の生物との生き残りをかけたサバイバルホラーです。

謎の生物は動きが俊敏ですが、永い間洞窟で暮らしているらしく目が退化しています。最初は気味悪いですが慣れれば単純にサバイバルゲームのように楽しめます。この映画のポイントは登場人物が女性だけ、という点です。化物と戦う女性の姿は、ハラハラさせられる一方、痛快さもあります。これが登場人物が男性で男性の腕力を持って化物をねじ伏せてしまったらこの緊張感は生まれないでしょう。また、女性だけのグループなので、男性のように単純に困っている人を助ける、という図式が成り立たず、命をかけた場であってもドロドロとした女の私怨などを垣間見せます。それが他には無いこの映画のテイストになっています。

最終的にこの化物の正体は不明のままなのですが、展開として正体不明のまま終わるのがベストだったでしょう。

単なる女性だけでの洞窟探検が、謎の生物とのサバイバルに発展するという意外な展開はとても面白いのですが、正直この映画のヒロインが家族を事故で亡くしていることの設定の必要性が釈然としませんでした。終盤にヒロインの目の前に無くなった娘が亡霊(幻覚)として現れ、ヒロインを勇気付けるシーンはありますが、別に無くなった娘じゃなくてもよかったんじゃないの?と思えてなりません。

多少の痛快さはありますが、やはり女性が戦うシーンは物足りなさを感じるため、全体的にもうちょっと見る物をエキサイティングさせる演出が欲しかったです。