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オーメン(リメイク) リメイクの難しさ

昨今、映画の作り方の、一つの大きな傾向としてリメイクがある。かつての人気テレビドラマ、はたまた大作を焼き直し、その範囲も単なるハリウッド作品のみならず日本のホラーや韓国のラブストーリー等、引用は多岐に渉る。が、要は何らかの形で一度発表されたものをリサイクル、という姿勢だ。映画の裏事情を知らない私にとってはこの現象が何故か、などという理由は分らないが、映像技術の進歩やストーリー制作の新たな思想が台頭していることなど、新作映画の大ヒットが難しくなっている現状に対する大作なのかもしれない。但し、”リメイクはオリジナルに勝てない”というリスクも大いにしょっており、失敗している例もいくつかあるようだが...

本作品は古典ホラーの金字塔ともいえる作品のリメイクだが、全編に解釈として古く感じるところを新しくし(時事の表現を新しいものに変える等)、カメラアングルも新しい技術を導入したりと、オリジナルを基本に大きな変更がない印象だ。最も、それが本来リメイクのあるべき姿なのかもしれない。

かつて目を覆ってた残虐なシーンは、返ってオリジナル版の粒子の粗い映像の方が雰囲気があってよりショッキングな気もする。が、それ自体もあまり大きな問題ではなかろう。

残虐シーンに頼り気味なホラー映画シーンの中で、崇高なテーマで揺るがないストーリーを打ち立てたこの作品、今後新作でこのようなレベルの高いストーリーを期待するのは難しい相談なのだろうか?