屋敷女 主人公がここまでボロボロになる映画はなかなかない

この映画はテンポが良いし、大胆ですね。というのも、主人公がここまでボロボロになる映画はなかなかないんじゃないですか、序盤で早々に顔に大ダメージを受けますからね。それには意表を突かれました。屋敷女が登場してからは、ほとんどノンストップで何かが起こるんですけど、それがかなりテンポが良くて面白いです。

監督は、主人公を殺しさえしなければ何やっても良いと思って撮ってるんじゃないですか。母親を誤殺させてしまうし、客が飽きそうになると、またまた主人公に大ダメージを与える。監督は恨みでもあるんですかね。要は主人公の不幸で繋いでいる部分があるんですけど、それだけに留まっている訳でも全然ない。

殺人鬼のルックスも薄気味悪くて良いし、何を考えているのかさっぱりわからない。この映画は暴力シーンを何の躊躇もなく見せるんですけど、効果音も叫び声みたいな効果音で気持ち悪いし、武器になる要素がとにかく多いんですよね。だから全然飽きない。警察が介入するのもパトロールを強化するというくだりがそれ以前にあるからものすごく自然だし、護送中の犯人がいるのも面白い。その綿密に登場させた人物が片っ端から殺されますから。

終盤、ぼかしが入る残酷シーンがあるんですけど、ここは自分の中でかなりポイントとなるシーンで、監督自身が入れたぼかしなら私は手を抜いたとしか思えないので、点を減らす要因になりますが、調べると、このぼかしは残酷すぎて後で修正させられたそうですね。最高じゃないですか。それぐらい気持ち悪いシーンを撮った監督は凄いと思います。