うーん、ウェス・クレイヴン好きなんですけどね…これは割と分りやすい失敗作だなぁ。
何より脚本がまずい。これ本当にケヴィン・ウィリアムソン?ってくらいのキレのなさ。所々に見られる古典映画のパロディとか、死亡フラグのお約束さとか、いじめっ子の後半でのキャラ崩壊っぷりとか、個々でちょっと面白いところはあるにせよ、全体に漂う話の方向性の見えなさぶりが半端じゃない。『スクリーム』や『鬼教師ミセス・ティングル』なんかは、ちゃんと映画の目指すところが見えていた(先が読めるということではない)からちゃんと話の推進力があったんだけど、これはちょっとねぇ…終わって数秒後に内容を忘れる、よくあるB級ホラー映画に落ち着いてしまった印象。
あとやっぱりちっとも怖くないですね。ホラー的に気合入ってたであろう駐車場のシーンですらアレじゃあそりゃ落胆するよ。カメラワークは相変わらず凝ってるんだけど、今回はワイヤーアクションみたいな「吹っ飛び」が過剰すぎて何がなんだかよく分かんないシーンも多数。これもかなりマイナスポイント。
そして個人的に、狼男の造形がイクナイ。チープさ満載なのはまぁお約束だから良いとして、なんでCGにするかなぁ。
ウェス・クレイヴンが狼男映画を撮る!ってことで期待したぶん、がっかり度は相当なものでした。撮影が相当難航してかなり不本意な出来になったであろうことは同情するけど、いくらなんでもこれじゃせっかくのウェアウルフが泣いているよ。
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