バイオハザード ディジェネレーション ゲームのムービーをそのまま一本の映画にしたといった印象

フルCGという事で、ゲーム本編で流れるムービーをそのまま一本の映画にしたといった印象なんですけど、内容的にはやはり微妙でした。このシリーズを全作品やりこんだ者からすれば、レオンの描き方がちょっと残念なんですよね。

というのも、この作品は“バイオハザード2”から7年後という設定で、その七年の歳月を経て、レオンとクレアが再会するんですけど、とても7年会ってなかったと思えないぐらいレオンのリアクションが淡白なんですよね。7年前、歴史的な惨劇を乗り越えた戦友のはずなんですけど、なんかクールなキャラに仕立て上げたかったのか、おかしな事になってしまっているんですよね。

というより、“バイオハザード4”辺りで感じていたんですけど、レオンがゾンビやらモンスターとの死闘を乗り越えていくうちに、どんどん荒波にもまれて、人間っぽくなくなってきていて、表現のレベル的に“バイオハザード4”ではまだギリギリ許されていた範囲だったんですけど、今回は完全アウトなんですよね。

もう何が起きても全く動じないですから。顔の表情もほとんど変えないし、とにかく強くてもうターミーネーターなんですよね。人間ぽい要素が一切ないですから。フルCGなんで余計感じました。これだとウッディとバズの方が人間です。

気の利いたアメリカンジョークや、序盤のゾンビの偽者なんかは、ちょっとハリウッド映画っぽくていいなあと思っていたんですけど、主役がそんなんだからどうも揮わないですよね。細かい所はよくても、大きい部分が微妙ですから。