【重要なお知らせ】「怖話」サービス終了のご案内

シャイニング 30年以上経った今でも、恐怖のトラウマに苦しめられている

ホラー映画といったら、N0.1はスタンリーキューブリック監督のシャイニングに勝るものはないと思います。2001年宇宙の旅を撮った伝説的な監督が撮ったホラー映画だったので、絶対に見たいと思っていました。

いわくつきのホテルが舞台です。そのホテルでは、かつて気がふれてしまった男が一家を惨殺してしまい、今では使われていません。そこにスランプの小説家が、リフレッシュと創作を兼ねて訪れます。

最初のうちは、幸せそうな家族のバカンスが描かれますが、時折起きる不可解な何気ない現象が起きます。これがとても怖いです。やがて、主人公の名優ジャックニコルソンが、だんだんと何かに憑依され、気が狂っていきます。一心不乱に小説をタイプライターで打っていますが、打っているのはAll work and no Play makes Jack a dull boy(仕事ばかりで遊ばない。ジャックは今に気が変になる。)の文字の繰り返しです。このショットは、人間が狂気に駆られていく行く姿を、タイプライターの文字に託した映像であり、とても斬新で、なおかつとても怖い映像です。

やがて、主人公の小説家は、完全に狂ってしまい、何かにとりつかれたように家族や使用人を皆殺しにすべく、斧で殺そうと広いホテルの中を追いかけます。

その時折に、かつて殺された霊が、印象的にカットされます。双子の女の子、若い艶めかしい女性などみんな幽霊です。これがとても怖いです。私はホテルに泊まるときに、夜中に広い通路を歩くと、このシャイニングの映像を必ず思い出し、もしかして、この通路に双子の女の子が出てきたらどうしようと、今でもドキッとします。また、目をつぶってシャワーを浴びるとき、シャイニングに出てきた女性が出てきたらどうしようと、目をつぶることができません。

そして、狂気は狂気を呼び、やがて、広大な迷路状のバラ園が舞台となります。迷路になったバラ園を逃げる家族と追う主人公とのデッドヒートです。これが、本物の庭園であることも強烈なインパクトを与えます。ヨーロッパの社会は、これほど富を集中させたのかと思うと、唖然としてしまいます。

もう35年前の映画ですが、今でも時折シャイニングにかかわる悪夢を見ます。たった1回しか見ていないのに、私の心の中に深い傷を負わせ、今でも暗がりが怖く、ホテル宿泊やお風呂も怖くしてしまったシャイニングは、ホラー映画史上に燦然と輝く大傑作であるとともに、心の弱い人は決して見てはいけない映画だと思います。やはりスタンリーキューブリックは、最高の映画監督です。