程よい怖さが癖になって、何回か鑑賞しました。
「やっぱり、郷に入っては郷に従え、だったのか!?」的な
結末が、理不尽だけどわりと好きです。
伏線も丁寧に張ってありますし。
一人増えたら一人死ぬ、
人口436人をどんな手を使っても守り続ける村人たちは
とても怖いし、狂っていますが
一人ではあまりにも弱い人間にとっては、
集団に従うことこそが生き残る道で、
それが常識であり正義なのでしょう。
私たちがいま生きている世の中だって、
はたから見たらこの村のように狂っているのかも。
いま、喜んだり怒ったりしていることも
自分の意志のように思えるが
もしかしたら誰かにそう思わされているのかもしれない。
…なんていうのは考えすぎなのでしょうが、
そんな風に思いを巡らせてしまいました。
それにしてもこの村、自然が豊かで美しく、
村人たちもニコニコとフレンドリーで親切で、
一見すると魅力的です。
でも、
「人口調整祭り」みたいに群衆の目の前で殺人を行ったり、
地下室にはロボトミー手術で思考を奪われた人がいたり、
光と影のギャップが濃すぎです。
印象に残る登場人物は、主人公と仲良くなった保安官。
どっかでこの世界に疑問を感じているけれど
流れるままに生きている、みたいな若者。
主人公に好きな人を奪われても
(主人公、この状況でもちゃっかり恋愛だけはしていきます)怒りをあらわにするでもなく…。
風習に従って一応は平穏に生きている、無気力な感じが
現代の若者、って感じがします。
ほどほどに怖く、ほどほどに不気味でいいです。
サスペンス要素もあるし。
ホラー初心者にもお勧めできると思います!
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